丸善日本橋店の試み
有名企業の課題図書
この記事は丸善日本橋店で行われた『有名企業の課題図書』と称したフェアで紹介されていた書籍を紹介する記事の3つ目である。まず初めに前編を読むことをおすすめする。
前編はこちら。
中編はこちら。
紹介された業種
扱われていた業種は以下の通りである。- 製造業
- サービス業界
- 電機業界
- 情報通信業界
- 金融業界
- 不動産業界
- 食品業界
- 小売業
- 流通業界
- 商社
- 製薬業界
- 医療機器業界
- 教育機関
- コンサルティング
- 各種業界
「○○業」と「○○業界」とで表記が分かれていることに意味があるのかどうか不明だが、丸善で紹介されていた通りの名前に従うものとする。
後編(この記事)では14.コンサルティングと15.各種業界を紹介する。
14.コンサルティング
コンサルティング業界の課題図書
仮説思考
ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル
BCG戦略コンセプト
価格優位戦略
学習する組織
選ばれるプロフェッショナル
リーダーを育てる会社・つぶす会社
リーダーになる
情報を読む技術
究極の鍛錬
取締役物語
忙しいビジネスマンでも続けられる毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術
感想
『仮説思考』は、前編で紹介した『見える化』と同様、タイトルが今やビジネス用語として定着した名著である。著者の内田和成氏は時々ニュース番組などに出演しており、見たことのある人は多いかもしれない。
何らかの問題を手早く解決するには、仮説すなわち一時的な答えを設定した上で、その仮説を検証するというプロセスが最も早い。一見当たり前のように思えるが、有効に実践している人は少ないと思われる。
『仮説思考』では「良い仮説」を立てるための方法論と、それを繰り返すことで得られる先見性に徹底してフォーカスしている。実例が多く載っているので、頭の良い人は概論部分だけ読めば理解できるかもしれない。
コンサルタントを始めとした課題解決に関わる社会人はもちろん、学生にも多く読まれているようだ。私も学生時代に周囲に薦められて読んだものだった。
続編として扱われる『論点思考』は、そもそも問題は何なのか、正しい問いの設定について扱っており、併せて読むことをおすすめする。ちなみに私には『論点思考』の方が面白いと感じられた。
『ロジカル・シンキング』は通称「銀色本」「灰色本」などと呼ばれ、論理的思考法に関する書籍としては真っ先に名前の上がるベストセラーである。ビジネス書を読むなら最初に薦められる本と言っても過言ではないだろう。
著者2人が戦略コンサルティングファーム(マッキンゼー・アンド・カンパニー)勤務で得た、あるいは創りだした知見をシンプルかつコンパクトにまとめてあり、ロジカル・シンキングの標準とも言える一冊である。
ただし具体例が少なく、模範解答も無いので、なかなか難しい本でもある。私は学生の時に読んでもよくわからず、社会人になって改めて読んでみて、初めて意味や価値を理解した内容が多かった。
何らかの問題を手早く解決するには、仮説すなわち一時的な答えを設定した上で、その仮説を検証するというプロセスが最も早い。一見当たり前のように思えるが、有効に実践している人は少ないと思われる。
『仮説思考』では「良い仮説」を立てるための方法論と、それを繰り返すことで得られる先見性に徹底してフォーカスしている。実例が多く載っているので、頭の良い人は概論部分だけ読めば理解できるかもしれない。
コンサルタントを始めとした課題解決に関わる社会人はもちろん、学生にも多く読まれているようだ。私も学生時代に周囲に薦められて読んだものだった。
続編として扱われる『論点思考』は、そもそも問題は何なのか、正しい問いの設定について扱っており、併せて読むことをおすすめする。ちなみに私には『論点思考』の方が面白いと感じられた。
『ロジカル・シンキング』は通称「銀色本」「灰色本」などと呼ばれ、論理的思考法に関する書籍としては真っ先に名前の上がるベストセラーである。ビジネス書を読むなら最初に薦められる本と言っても過言ではないだろう。
著者2人が戦略コンサルティングファーム(マッキンゼー・アンド・カンパニー)勤務で得た、あるいは創りだした知見をシンプルかつコンパクトにまとめてあり、ロジカル・シンキングの標準とも言える一冊である。
ただし具体例が少なく、模範解答も無いので、なかなか難しい本でもある。私は学生の時に読んでもよくわからず、社会人になって改めて読んでみて、初めて意味や価値を理解した内容が多かった。
15.各種業界
各種業界の課題図書
※書籍リスト紛失のため省略。発見次第更新予定。
感想
終わりに
企業にとって課題図書とは
企業が社員に課題図書を設定するとき、そこにはどんな意味があるのだろうか。資格取得などを推奨あるいは義務付けている場合は別だが、本を読ませるというのは客観的な尺度で社員の理解度や成長を確認するのは難しいトレーニングである。それでも多くの会社が課題図書を設定する。
例えば社員同士の意思疎通に用いる共通言語の獲得を期待されているのかもしれないし、そもそも課題図書に対してどのように接するかという態度や真面目さを試されているのかもしれない。
もしくは会社が社員に対して、課題図書に書かれている内容に同意するような社員を育成していきたい、課題図書に書かれた能力を身につけた社員になってほしいというアピールをすることが目的かもしれない。
上記で紹介した書籍や、あるいは自社の課題図書を「自分が人事部や経営者だとして、この本を社員に読ませる時どんな効果を期待するだろうか」という視点で読んでみると、単に読むだけより得られるものは多くなるだろう。
(完)